関西人のおうちたこ焼き|生地と焼き方の流儀【番外編】
焼肉サイトなのに、たこ焼きのページです。番外編としてお許しください。管理人は関西の出身で、卓上でわいわい焼いて食べる原体験は、焼肉より先にたこ焼きでした。しかも使う道具はホットプレート焼肉とほぼ同じ。生地の配合・具・返し方という、関西の家庭で当たり前にやっている流儀を、実際に自宅で焼いた写真と一緒にまとめます。
なぜ焼肉サイトでたこ焼きなのか
関西では「たこ焼き器は一家に一台」とよく言われます。実際、たこ焼きパーティー——いわゆるタコパ——は、関西の家飲みやホームパーティーの定番です。友人が集まる、みんなで焼く、焼けるまでの時間も含めて楽しい。構図がおうち焼肉と完全に同じなんです。
そして道具も同じです。当サイトで紹介しているBRUNOやアイリスオーヤマのホットプレートには、たこ焼きプレートが標準で付属しています。焼肉のために買った1台が、そのままタコパの主役になる。焼肉サイトがたこ焼きを扱う理由としては、これで十分だと思っています。
道具|たこ焼き器は3タイプから選ぶ
たこ焼き器は大きく3タイプに分かれます。どこまでたこ焼きに本気かで選んでください。
↔ 横にスクロールで全項目を表示
| タイプ | 代表例 | 向いている人 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 電気・プレート交換式 | BRUNO コンパクトホットプレート | 焼肉もたこ焼きも1台で済ませたい | 平面+たこ焼きの2枚付き。食卓に置きっぱなしにできるデザイン |
| 電気・両面式 | アイリスオーヤマ 両面ホットプレート | 家族・大人数でタコパをしたい | 左右で温度を分けられるので、たこ焼き+焼きそばの同時進行ができる |
| ガス直火式 | イワタニ「炎たこII」(カセットガス式たこ焼器) | 外カリッ・中とろっを極めたい | 火力が強く焼き上がりは屋台に一番近い。ただし、たこ焼きにしか使えない |
正直に書くと、焼き上がりだけならガス直火がいちばんです。関西の実家によくあるのもガス式です。ただ「焼肉と兼用できる」という電気式の強みは大きく、年に数回のタコパのために専用機を置くより、まずは手持ちのプレート付きホットプレートで始めるのをおすすめします。
迷ったらここから|タイプ別おすすめ
焼肉もたこ焼きも1台で・1〜2人BRUNO コンパクトホットプレート 家族でタコパ・2品同時に焼きたいアイリスオーヤマ 両面ホットプレート 外カリ・中とろを極めたいガス派イワタニ 炎たこIIタップするとその商品に移動します
兼用の本命|BRUNO コンパクトホットプレート
管理人が愛用しているのはひと回り大きいグランデサイズですが、1〜2人ならコンパクトで十分です。平面プレートとたこ焼きプレートの2枚が標準付属で、焼肉・お好み焼き・たこ焼きがこれ1台。食卓に出しっぱなしにできる見た目なので、タコパの登場回数が自然と増えます。
BRUNOで焼肉をするときの煙・油はねの注意点はBRUNOで焼肉はできる?実物レビューに正直に書いています。
大人数の本命|アイリスオーヤマ 両面ホットプレート
左右で別のプレートを使える両面タイプです。たこ焼きを焼きながら、隣で焼きそばや焼き野菜を進められるので、人数が多いタコパで真価を発揮します。左右で温度を独立設定できるため、片側は保温にしておく使い方もできます。
ホットプレート全体の比較はお家焼肉向けホットプレートの選び方にまとめています。
外カリ派の本命|イワタニ 炎たこII(ガス直火)
たこ焼きを「極めたい」側の1台で、管理人も自宅用に導入しました。カセットガスの直火なので火力が電気式とは別物。U字のバーナーがプレート全体を直に炙るので立ち上がりが早く、外カリッ・中とろっの落差は屋台にいちばん近い焼き上がりになります。フッ素加工プレートでこびりつきにくく、返しの練習にも向いています。たこ焼き専用機なので焼肉には使えません。タコパの頻度が高い家の「2台目」としてどうぞ。
生地|「シャバシャバすぎる」が正解
おうちたこ焼きの失敗で最も多いのが、生地が濃すぎることです。ホットケーキのような生地で作ると、中まで火が通った「粉のかたまり」になります。関西のたこ焼きの中身は、とろとろを通り越して半分液体です。
目安の配合はこれだけ覚えてください。
- たこ焼き粉100gに対して、水350ml+卵1個。袋の表示より水を1〜2割増やすイメージです。表示どおりより水多めのほうが外カリ・中トロに焼き上がる——これは管理人が実際に焼いて確認済みです
- ここがポイント:水にさらに白だしを足す。だしの層が一段濃くなり、「ソースなしでもいける生地」に化けます。塩気が立つので入れすぎには注意、まずは少量から
- お玉ですくうとサラサラと流れ落ちるくらいが正解。「こんなに薄くて大丈夫?」と不安になる濃度でちょうどいい
- 余裕があればすりおろした山芋を少し。外カリ・中とろの落差がさらに大きくなります
粉は市販のたこ焼き粉で構いません。だしがあらかじめ配合されているので、水と卵だけでも味は決まります。そこに白だしを重ねるのが管理人の流儀です。小麦粉から作る場合も、白だし+卵があれば近い生地になります。
シャバシャバ生地の相棒|レバー式のつぎ器
水350mlの生地はほぼ液体なので、お玉で注ぐと垂れてテーブルが汚れます。管理人が使っているこのつぎ器は、粉・水・卵を入れて上のレバーを回せばそのまま混ぜられるので、ボウルも泡立て器も要りません。あとはレバーを引くだけで、写真のとおり狙った穴にまっすぐ落とせます。900ml容量で粉100g+水350ml+卵の生地がちょうど収まります。そして何より、これで注ぐとお店っぽくて盛り上がります。値段は少ししますが、タコパには欠かせないアイテムだと感じています。
具|タコ以外に入れてうまいもの
基本の具はタコ・天かす・紅しょうが・青ねぎの4点セットです。このうち削っていいのは紅しょうがだけ。天かすは油分で外側をカリッとさせる仕事をしているので、味の好みに関係なく入れてください。
タコパの後半戦は変わり種の出番です。おうち焼肉ナビとしての推しはこのあたり。
- チーズ…鉄板。子どもはほぼ全員こちらに流れます
- 餅+チーズ…明太子を足すと店の味になります
- キムチ…焼肉用に買ったキムチの残りがここで活きます。豚肉と合わせても
- ウインナー…タコが苦手な人の逃げ場として必ず1列
- こんにゃく(甘辛煮)…関西の一部で定番の渋い変化球。食感がタコに近い
タコはゆでダコの足を1.5〜2cm角に切ります。大きすぎると生地とはがれて空洞になるので、「ちょっと小さいかな」くらいで切るのがコツです。
焼き方|返しは3段階でやる
たこ焼きは「くるくる回す」1動作に見えますが、実際は3段階に分かれています。ここを分けて考えるだけで成功率が一気に上がります。
- 【注ぐ】強めに予熱して、油を穴の中まで塗る。生地を落としてジュッと音がする温度が合図です。生地は穴の8分目ではなく、プレート全体があふれてつながるまで注ぎます。ここでケチると丸くなりません。具は上から全体にばらまけばOKです
- 【切って半回転】縁が固まってきたら、ピックで格子状に切り分ける。あふれた生地を折り込みながら90度だけ返します。この時点では丸くなくて構いません。まだ液体の生地が流れ出て、球の下半分を作ってくれます
- 【転がす】形が球になったら、あとは転がしながら焼き色を付ける。触りすぎず、油を少し足しながら全面をカリッとさせて仕上げます
失敗の3大原因は予熱不足・油不足・触るのが早いです。特に電気式はガスより火力が控えめなので、予熱は思っている倍の時間取ってください。1段階目で音がしなければ、まだ入れてはいけません。
食べ方|ソースだけがたこ焼きじゃない
1周目はソース+マヨ+かつお節+青のりの完全体でどうぞ。ただ、タコパは何周も焼くので、途中で味を変えると最後まで飽きません。これは焼肉のタレを2本立てにするのと同じ理屈です。
- だし醤油…生地のだしが立つ大人の味。関西の家ではソースと並ぶ定番です
- ポン酢+青ねぎ…後半戦の胃に優しい。お酒にも合います
- 塩だけ/何も付けない…生地がうまく焼けた日は、これがいちばんおいしい
- だしにつける…明石焼き風。卵を1個増やしてやわらかく焼くと近づきます
ひとつだけ注意を。焼きたてのたこ焼きの中身はほぼ熱々の液体です。出てすぐ丸ごと口に入れるのは、関西人でもやりません。割って湯気を逃がしてからどうぞ。
焼肉→締めたこ焼きという合体タコパ
プレート交換式のホットプレートを使っている方に、一度試してほしいのがこれです。前半は平面プレートで焼肉、後半はたこ焼きプレートに替えてタコパ。肉のあとの粉もの締めは、お好み焼き文化圏の人間としては何の違和感もない流れで、実際によく合います。
- 肉の量はいつもの2〜3割減でOK。締めで炭水化物が入るためです(通常の目安は焼肉の量の早見表)
- 生地と具は焼肉が始まる前に仕込んで冷蔵庫へ。プレート交換は熱いので、ミトンとトングを忘れずに
- 焼肉で残ったキムチ・チーズ・ねぎは、そのままたこ焼きの具に回せます
おうち焼肉セット|これさえあれば大丈夫な6つ
焼く道具・肉・タレ・煙対策まで、役割ごとに1つずつ名指しでまとめた完成版リストです。
▶ おうち焼肉セットを見る ▶ 焼肉パーティーの準備ガイドよくある質問
Q. たこ焼き粉と小麦粉、どちらで作るべき?
初めてなら市販のたこ焼き粉をおすすめします。だしや調味料が配合済みで、水と卵だけで味が決まるからです。管理人はそこに白だしを少量足しています。小麦粉から作る場合も、白だしと卵を加えれば近い生地になりますが、配合が安定するまでは粉に頼るほうが失敗しません。
Q. くっついて返せません。原因は?
ほぼ3つです。①予熱不足(生地を入れてもジュッと音がしない)②油不足(穴の中まで塗れていない)③触るのが早い(縁が固まる前に返そうとしている)。この3つを直すだけで、ほとんどの場合は返せるようになります。
Q. きれいな丸になりません
生地を穴の8分目までしか注いでいないのが典型的な原因です。面全体があふれてつながるまで注ぎ、縁が固まってから格子状に切って、はみ出た生地を折り込みながら返すと球になります。
Q. 余ったたこ焼きは保存できますか?
焼いてから冷凍がおすすめです。粗熱を取って重ならないように冷凍し、トースターや魚焼きグリルで温め直すと外のカリッと感が戻ります。混ぜた生地は傷みやすいので、当日中に焼き切ってください。



